イモビライザーとは?盗難防止のしくみと付属しているかどうかの判断
“イモビライザー”とは、一体どのようなものを指すのでしょうか?聞き馴染みない人もいるでしょう。イモビライザーは私たちの生活に欠かすことができない“車”を守るための、防犯装置の一種です。使用している車に搭載されているという人も、多いかもしれませんね。
とはいえ、その実態は雲のようにわかりづらいものです。警報が鳴ることや、キーレススタートができる仕組みのことを、イモビライザーと考えている人も多いといいます。しかし、それは実は間違いなのです。当記事でイモビライザーの謎を、解明していきましょう。
目次
イモビライザーとは「盗難防止システム」のこと!
“イモビライザー”とは、車に設置された防犯システムのことを指します。鍵自体を指す名称ではありません。鍵と車にあらかじめ固有の暗証番号(IDコード)が割り振られており、その番号が合致しないと、車のエンジンをかけることができない、というものです。
アラーム機能はイモビライザーではない
正規の鍵以外で解錠した場合に、警報音が鳴る仕組みがあります。この仕組みがイモビライザー搭載の鍵に備わっていることが多いのは、間違いのない事実でしょう。しかし、この警報音はイモビライザーとは別物、それぞれが別の仕組みとして独立しているのです。
イモビライザーのついた車は保険の割引が適用されることもある
イモビライザーが搭載された車は、搭載されていない車に比べて、防犯性が高い傾向があります。そのため、車の保険料に割引が適用されることがあります。盗難を防止できるうえ、保険料も節約できる。イモビライザーがもたらす果実は、非常に大きいといえます。
普段気にしないイモビライザー…愛車にあるかどうかの確認方法
非常に魅力的なイモビライザーの存在、その有無を確かめる方法はあるのでしょうか?車を所有していても、「あなたの車にイモビライザーが搭載されているか?」と聞かれると、すぐに答えられる人は少ないものです。紹介しましょう、搭載の有無を確認する方法を。
1.運転席の表示灯を確認してみる
車のメーター周りには、さまざまな表示やランプが付いていますよね?イモビライザーの有無は、このメーター周りを確認することで知ることが可能です。エンジンを切ったときに、メーター周りを確認してみましょう。その周辺に鍵マークのランプが現れましたか?
イモビライザーが搭載された車は、エンジンを切ると鍵のマークがついたランプが点灯、もしくは点滅します。この表示を確認してみるのが、もっとも手軽な方法といえるでしょう。車種によってはメーター周り以外の場所にあるので、入念に確認してみてください。
2.エンジン始動が「ボタン」
いわゆる“スマートキー”と呼ばれる仕組みです。鍵をハンドル部分に挿さなくても、エンジンを始動させることができる仕組み。このスマートキーを採用している車の多くには、イモビライザーが搭載されています。とはいえ、例外もあるので目安として考えてください。
3.車種・型番・グレードで調べる
確実な手順としては、車の車種や型番、グレードからイモビライザー搭載の有無を導き出すという方法があります。これはたとえば、カーディーラーなどに確認をとるのがよいでしょう。車検証があれば、確認もスムーズに進めることができるでしょう。
4.鍵を分解して中身を見る
「鍵を分解して、イモビライザーの有無を確認したらよいのでは?」という疑問を持つ人は、意外と多いようです。しかし、この方法はあまりにも危険、精密機械を使用したイモビライザー付きの鍵を分解すると、不具合にもつながります。分解は絶対に避けましょう。
安全に見えるイモビライザー…実は盗難被害もある
圧倒的な防犯性能を持ったイモビライザー。しかし、搭載されている車が必ずしも盗難などの被害に遭わないともいい切れないのです。ときに“いたちごっこ”ともいわれる車の盗難と対策の戦い。その一部始終を、この章では紹介していきましょう。
イモビカッター
イモビライザーの複製は、非常に難しいといわれています。イモビカッターは複製をするのではなく、イモビライザー固有の暗証番号をリセットすることで、鍵の解錠やエンジンの始動をおこなう方法です。リセットし、新しい暗証番号を設定、盗難につなげます。
イモビカッターを使用した盗難手口の所要時間は、およそ10秒といわれています。元々は鍵屋が合鍵を作製するために生まれた技術。悪用され、危険なものになってしまいました。
リレーアタック
リレーアタックはその名のとおり、電波をリレーのようにやり取りし、車を盗難する手口です。スマートキーなどの鍵は、作動していないあいだも、微弱な電波を発しています。その電波を犯人のひとりが専用の機械で受信。別の仲間の元へ、電波を発信します。
車の近くで受信した仲間は、その電波を使用して車を解錠、エンジンの始動までおこないます。盗難された車は主に海外に出荷されてしまい、その痕跡(こんせき)をたどることは困難でしょう。リレーアタックはまさしく電波のリレー。非常に厄介な手口といえます。
複数の防犯対策を組み合わせることが大切
イモビライザーを搭載した鍵とはいえ、その防犯性は確固たるものとはいえません。ほかの鍵に比べて防犯性が高いことは間違いありませんが、それでも危険はあるのです。そのため、たと、鍵にイモビライザーが搭載されていても、別の対策をとることが必要です。
それはたとえば、電波を遮断するためのケースの使用であったり、鍵と連動した防犯装置を用いたりすることです。インターネットで検索すれば、イモビライザー搭載の鍵に活用できる、効果的なアイテムを探し出すことができるでしょう。複数利用がオススメです。
イモビライザーの有無で鍵の作成難易度が変わってくる
イモビライザーを搭載した鍵を作成したい、複製したい、そう考えたときに思いつくのは業者への相談ではないでしょうか。とはいえ、イモビライザーを搭載した鍵の作成は困難を極めます。作成できないこともあるでしょう。また、かかる費用も大きく異なります。
ディーラーに依頼をするのがもっとも確実な方法ですが、費用も時間も、高く大きくなりがちです。業者に依頼をするのは費用も時間も抑えることができる反面、作成できる業者を探すのが骨となるでしょう。そんなときの必勝法は“相見積り”を活用することです。
相見積りとは、複数の業者に見積り依頼をすることで、費用の比較をするものです。最安値を提供している業者を探し出すことができるほか、イモビライザーを搭載した鍵作成の有無も、容易に確認することができるでしょう。相見積り、ぜひ試してみてください。
まとめ
イモビライザーを搭載した鍵の防犯性は抜群です。車の防犯システムであるイモビライザーが備わっていれば、鬼に金棒といえるでしょう。保険料が割引されるという事実も、見逃せません。安心と安全を買うなら、イモビライザー搭載の鍵と車を選ぶべきでしょう。
もし、ご自身の車にイモビライザーが搭載されているかどうかを確認したい、という人は、ぜひ本文内で紹介した方法で、確かめてみてください。とはいえ、分解するのはNGですよ。鍵の作成や複製を依頼する際は、まず始めに相見積りを活用してみるのが最善です。
イモビライザーは車に安心を与える特効薬です。その仕組みを知れば、より深く納得することができるでしょう。盗難の手口は月日を重ねるごとに進化していきます。併せていくつかの設備を備えるのが、もっとも安心な防犯対策といえるかもしれませんね。
車の鍵の関連記事
- スマートキーの電池交換はいつするの?その目安と方法、注意点を解説
- 車をインロックしちゃった!落ち着いて行う対応策と予防策
- 車のマスターキーを紛失したときの対処について!合鍵は作っておこう
- 車のスペアキー作成方法とは?費用やタイミングまで解説
- 車の鍵穴が壊れた…今すぐ試せる緊急時の対処法【鍵・電子キー】
- 合鍵を作りたいとき、どうすればいい?費用や注意点をご紹介
- 車の鍵の賢い探し方とは?確実に見つけ出すためにすべきこと
- 紛失したスマートキーを探し当てる方法。ぜひ試してみて!
- 車の鍵を作る値段はいくら?作成依頼できる場所や費用内訳をご紹介!
- 車の鍵交換の費用はどのくらい?注意点と依頼先の選びかた解説します