車の鍵穴が壊れた…今すぐ試せる緊急時の対処法【鍵・電子キー】
車に乗ろうとしたら「え、鍵が開かない」と唐突にトラブルに見舞われるとき、正直焦りますよね。誰かとの約束がある日や仕事に行く朝、ショッピングから帰宅するときに車に乗れなくなったら非常に困りものです。
鍵が開けられなくなったとき、素早く解決するにはどう行動するのが一番なのでしょうか。まずはなにが原因かを把握することが大事です。そして自分でできる簡単な対処を試し、それでもだめなら業者に任せましょう。
今回の記事では、鍵が開かないときの正しい対処方法をご紹介します。多くの車種で搭載されている電子キーはもちろん、従来の挿し込むタイプの鍵についても詳しく解説しています。車の鍵で困ったときはぜひご確認ください。
目次
電子キーが反応しない…3分でできるエンジン作動方法
今ではもはや定番である、電子キー。ボタン1つで簡単に開けられたり、鍵に触れなくても解錠できたりととても便利ですが、電子が不具合を起こしていると解錠できないトラブルもたびたび起こります。
一番に考えられる“充電切れ”への対処法
電子キーが反応しない場合、原因は鍵の電池切れであることが多いです。電子キーの中には丸い電池が内蔵されており、電池が足りなくなると解錠作業ができなくなってしまいます。
充電がなくなっても鍵を自分で開ける方法、それは「メカニカルキー」を使うことです。メカニカルキーとは、エマージェンシーキーとも呼ばれる小さな鍵のことです。電子キーにはほとんどの場合メカニカルキーが隠されていますので、鍵が反応しなくて困ったときは、ぜひ取り出して使ってみてください。
ただし注意点が2つ。ものによってはメカニカルキーを使うと警告音が鳴り響くことがあります。音が鳴ることを覚悟で利用してください。また、この鍵の取り出し方はメーカーや車種によって違いますので、購入した際の取扱説明書やインターネット上の説明書きを確認しておきましょう。
車内に入れたのに鍵が反応しない場合の原因
エンジンも鍵で作動させるスマートキーでは、車の中に入ったあとに鍵が反応しないという事態もよく起こります。その原因にはいろいろです。
・ドアがきちんと閉まっていない
・ハンドルロックがかかっている
・電波が電子の反応を鈍らせている
・バッテリーが上がってしまっている
半ドアやハンドルロックは、それぞれ自分で確認し、解除しましょう。電波はスマホが原因の場合もありますし、近くの空港やテレビ塔が邪魔をしている場合もあります。スマホを鍵から遠ざけてみて、それでもだめなら車の販売店に問い合わせるなど対処します。バッテリーが上がったときは、他の車と接続して充電したり、JAFや保険会社に連絡するなどして対処しましょう。
鍵穴が壊れた…原因別の対処法
車を買い替えると同時に電子キーデビューした人も多いかと思いますが、古い車を大事に使っている方はいますよね。古い車だと、鍵を挿し込むタイプの車も少なくありません。
挿し込み式の鍵で起こるトラブルは、いろいろあります。ここでは、よく起こる3つのトラブルとその解決方法をチェックしましょう。
ケース1.鍵が挿さらない・折れてしまった
鍵穴に異物が入っていると、シリンダーと鍵の形が一致せず、解錠できなくなります。鍵を回そうとしたら折れて先端が入ったまま抜けないケースや、ホコリや小さな小石、砂が自然に入って異物になるケースは意外と多いようです。
本来なら鍵穴のふたでホコリやゴミは入りにくくなっていますが、ほとんどのふたは樹脂製なので知らぬうちに壊れて機能しなくなっている状態かもしれません。
他には、子どものイタズラで鍵穴に砂や小石を入れられてしまったり、針金や枝が挿さっていたりすることも考えられます。知らない人によるイタズラでは、接着剤を鍵穴に塗られていたというケースもあります。
このようになんらかの異物が詰まっているときは、まずは異物を取り除きましょう。木の枝や針金は、慎重に抜きます。接着剤が塗られている場合や、ホコリやゴミなど小さな異物が入っている場合は、針金などで無理やり取り出すと余計に鍵が悪くなるおそれがあります。業者に依頼して、除去または鍵の交換をしてもらいましょう。
イタズラによる被害でしたら、交番に行き被害届を提出したり、防犯を強化するなどの対処も大切です。
ケース2.鍵の抜き差しがしにくい
鍵がスルッと回らない場合は、潤滑油が足りていない可能性があります。
まずは潤滑油を使ってみましょう。購入するときは、必ず“鍵穴用”の潤滑油を選びます。鍵穴用じゃない潤滑油を使うと、錆びやすくなったり、かえって滑りにくくなる可能性があります。料理用の油を使うのも、症状悪化の元凶になります。絶対にやめましょう。
潤滑油をすぐに用意できない場合は、鉛筆の活用がオススメです。鉛筆の芯を削って粉状にしてから、鍵穴にまぶすように入れてください。
シリコンスプレーを利用する方法を知っている方もいるかもしれませんが、実はNGな方法です。スマホケースなどシリコン素材の製品を使ったことがある方は体験したことがあると思いますが、シリコンにはホコリやゴミが付きやすいです。そのため、シリコンスプレーを鍵穴に使うと、鍵穴の中にホコリが溜まりやすくなるのです。使わないようにしましょう。
ケース3.鍵の手ごたえがない
異物が入っている感じはなく、潤滑の方法でも治らなければ、もしかするとシリンダーの部品が故障しているかもしれません。そうなれば自力での修理はほとんど不可能でしょう。
直すなら鍵交換です。鍵業者を呼び見てもらってから、必要な修理や交換をしてください。
簡単にできる!急な鍵トラブルを回避する予防策
突然鍵が開かなくなるようなトラブルはできれば避けたいですよね。電子キーと挿し込み式の両方での予防方法を解説します。今からでもぜひ試してみてください。
電子キーでの予防策
充電切れの予防法はズバリ、定期的な電池交換です。電子キーの電池は2年ほど持つことが多いようですが、持ちのよさはケースバイケースです。1年で充電切れを起こすこともありますので、念のため1年に1回は交換しておくのがおすすめです。
業者に依頼すればササッと交換してもらえますので、「そろそろ交換時期かな」「充電がどれだけ残っているか不安」など感じたら問い合わせてみましょう。
挿し込み式の鍵穴での予防策
挿し込む鍵での予防策は2つあります。
・丁寧に鍵を挿し込む
鍵を使うときは、鍵穴を見て丁寧に挿し込みましょう。慣れていて位置を覚えているといっても、感覚に任せて鍵穴を見ずに挿そうとすると、鍵が上手く入らないだけでなく、鍵穴を傷つけてしまう原因にもなります。
小さなことですが、ほぼ毎日使う鍵は、使う分だけ少しずつ劣化してしまいます。いい加減な使い方をしていれば劣化早はまってしまいますので、丁寧さを心がけてみてください。
・定期的にメンテナンスする
月に1回、数ヶ月に1回など周期を決めて、メンテナンスをしましょう。具体的な方法は、鍵と鍵穴の掃除です。鍵が錆びていないか、そして鍵にゴミが付いていないか確認し、必要であれば汚れを拭き取ったりブラシで軽く磨いたりします。鍵穴は傷つけないように注意しながら、掃除機で吸ってみると汚れが取れるかもしれません。
掃除をしたあとは潤滑油の出番です。鍵穴用の潤滑油を用意し、滑りをよくしておきましょう。こうしたメンテナンスの積み重ねが、鍵の寿命を長くし、トラブルを起こしにくくしてくれます。
鍵を今すぐ直してほしい!プロに依頼する手順
「1番早い方法で確実に直したい!」「自分でできることを試してみたけれどやっぱり開かない」というときは、鍵屋の登場です。鍵屋なら、素人では持っていない知識と技術で、誰よりも早く解錠してくれます。
依頼する際は次の3ステップは以下の通りです。
1.相談窓口に問い合わせる
近所の鍵屋やインターネット上で広告している業者の中から、信頼できそうな鍵屋をピックアップします。出かけ先で近くの業者が見つからないときは、全国規模で展開している鍵業者に連絡するのが吉です。24時間365日相談受付している業者もいますので、困ったときはまず電話してみましょう。
2.見積りをしてもらう
施工を依頼する前に必ず見積りを依頼してください。見積りを利用すれば、修理・交換にかかる費用をあらかじめ知ることができます。見積り後に使い料金がかかるようなことがないかも確認しておくと安心です。
3.依頼を決定し、業者に来てもらう
見積りに納得ができたら、業者に実際に来てもらいましょう。外出中のトラブルで住所がわからないときは、近くの目印になる建物やお店の情報を伝えます。実際に修理や交換をしてもらい、作業完了後に費用を支払います。
金額を極力減らしたいときに試したい3つの方法
業者を頼るとなるとやっぱり気になるのが費用ですよね。本当は鍵もシリンダーも全部交換してしまうのがベストなのですが、格安の費用で直してほしい場合には、方法があります。
お金をできるだけかけたくないという思いを持っている方は次の3つの方法を試してみましょう。
鍵穴内の摩耗した部分だけを交換・再配置
部分的な故障なら、部品だけの取り替えや修理にすれば、施工費用が安くなる場合があります。
しかし、部品だけを直すのは時間がかかる可能性があります。また、部品が特殊だったり作業が難しいと、丸ごと交換してしまったほうがかえって安くなることもありますので、業者のスタッフと要相談です。
助手席などの使用していないシリンダーと交換する
助手席にもシリンダーが付いている車でしたら、助手席のシリンダーを壊れたシリンダーと交換する方法もあります。技術料はかかりますが、鍵を購入する必要がないのでその分安く済みます。
普段助手席で鍵を開けることがないのであれば、この方法を利用してみるのもよいかもしれません。
イグニッションキーだけを交換
エンジンを起動するための鍵をイグニッションキーと呼びます。イグニッションキーだけが故障しているのであれば、この鍵の部分だけを交換する方法で費用を抑えられるでしょう。
ただし、鍵を2つ持ち歩かなければならなくなります。鍵の紛失や忘れものリスクがあることを考慮したうえで交換することを決めましょう。
まとめ
車の鍵が反応しなかったり挿し込めなかったりするとき、対処するにはまず原因を特定することが必要不可欠です。なにが解錠を邪魔しているのかを確認して、自分でできる対処・業者に任せるなどの対処をそれぞれおこないましょう。
電子キーでは鍵の電池切れで反応しなくなることが多いので、1年以上電池を交換していないのであれば、交換しておくと安心です。挿し込むタイプの鍵を使っている方は、鍵穴の掃除や潤滑油を使うといった方法で予防することができます。
自力でどうにかならないときは、鍵屋に依頼をしましょう。異物を抜く際に傷つける恐れがあるときも、鍵のプロに任せればできる限り車と鍵を傷つけないように作業してくれます。丁寧・スピーディを両立できるのが鍵のプロなのです。
費用を安くしたい場合、「部分修理(交換)」「助手席のシリンダーを再利用」「イグニッションキーのみの交換」といった方法が有効です。ただし、シリンダーも丸ごと交換してしまったほうがかえって安く済むこともあるので、作業員に相談してみることをオススメします。
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